名誉毀損的行為が弁護士の懲戒処分につながった事例を東京法曹会のHPより引用します。

名誉毀損的行為が弁護士の懲戒処分につながった事例を東京法曹会のHPより引用します。

東京法曹会とは 東京法曹会は、現在会員数750人ですけど昭和7年から8年にかけ、東京弁護士会内の中央会・法曹研究会・法友会・法曹同盟の4つの中小会派が大同団結して、約150名の会員によって、結成されたものです。

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東京法曹会

http://www.t-hoso.gr.jp/

東京法曹会によると名誉毀損的行為が弁護士の懲戒処分につながった事例が紹介されていました。弁護士はこの4つに当てはまると懲戒処分されるそうです。


1懲戒事由

(弁護士法56条1項)

弁護士法に違反したとき

所属弁護士会若しくは日弁連の会則に違反したとき

所属弁護士会の秩序又は信用を害したとき

その他職務の内外を問わずその品位を失うべき非行があったとき

懲戒の種類も色々あるそうです。


2懲戒の種類

(同法57条1項)

戒告:反省を求め、戒める処分

業務停止:弁護士業務を行うことを禁止する処分(2年以内)

退会命令:弁護士たる身分を失い、弁護士としての活動はできなくなるが、弁護士となる資格は失わない処分

除名:弁護士たる身分を失い、弁護士としての活動ができなくなるだけではなく、弁護士となる資格も失う処分

名誉毀損的行為が弁護士の懲戒処分につながった具体的な事例はこれです。


1訴訟における名誉毀損的行為事案①

処分日1996年10月1日

出典自由と正義VOL.47NO.10

処分の種類戒告

⑴事案の概要

被懲戒者Xは、原告A・被告懲戒請求人B外1名間の貸金請求事件の原告訴訟代理人として、被告本人尋問の反対尋問の際、B本人に対し、「被告は同和地区に住んでいるのではないか」という質問を行い、裁判官からその質問の目的を問われて、その場で「同和地区には、一部、一般人の恐れている者が住んでいる」旨の釈明を行った。

⑵議決の要旨

反対尋問及びその釈明により、B本人並びにその居住する地域住民を差別視する発言をしたことから、Xを戒告処分とした。

⑶問題点

民事訴訟手続においては、当事者双方が自己に有利で相手方に不利な主張、立証を応酬し合うことを通じて、裁判所が真実を発見することを目指すものなので、結果として相手方等の名誉を毀損することもある。

その場合、全てが懲戒事由となるわけではなく、相手方当事者等の名誉を毀損するような表現行為が、訴訟上の争点との関連性があり、必要性が高く、正当な訴訟行為として社会的に許容されるものであれば、懲戒の対象とはならないだろう。

しかしながら、Xの本件差別的発言は、そもそも訴訟行為としての必要性がなく、社会的に許されないことが明らかな差別的発言である以上、品位を失う行為であることは明白で、懲戒という結論も当然といえる。

ただし、このような明らかな差別的発言でなくとも、相手方等の名誉を毀損するような訴訟行為は場合によっては、懲戒の対象となりうるので、訴訟における必要性や内容の相当性等を事前に検討しておくべきだろう。

なお、訴訟における誹謗・中傷行為は、懲戒の対象となりうるだけでなく、民事責任(民法709条不法行為責任)や刑事責任(侮辱罪、名誉毀損罪)が問われる危35険もあるので、その点からも注意が必要である。

気にするすべきポイント1



「相手方当事者等の名誉を毀損するような表現行為が、訴訟上の争点との関連性があり、必要性が高く、正当な訴訟行為として社会的に許容されるものであれば、懲戒の対象とはならないだろう。」

民事裁判の被告を提訴しただけの段階で記者会見で相手方の罪が確定したかのように表現するのは正当な訴訟行為として社会的に許容されると思いますか?皆さんも考えてみてはどうでしょうか?

気にするべきポイント2



「ただし、このような明らかな差別的発言でなくとも、相手方等の名誉を毀損するような訴訟行為は場合によっては、懲戒の対象となりうるので、訴訟における必要性や内容の相当性等を事前に検討しておくべきだろう。」

裁判所に提訴段階で提出しなかった証拠を記者会見でマスコミに配ることは「訴訟における必要性や内容の相当性」があると思いますか?

注意点

懲戒請求を受けた場合、懲戒請求自体を懲戒請求受けた弁護士が「不当請求」「不当な嫌がらせ」「裁判を有利にすすめるための攻撃にすぎない」と反撃すると、さらに処分が重くなる場合もあるそうです。

社会問題として考えたくて紹介しました。ここを深掘りします。

参考 東京法曹会 懲戒事例研究

http://www.t-hoso.gr.jp/images2/resume080918.pdf


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